2009年06月16日
ユリの思い出

買い物のレジ待ちの
長い行列に並んでいて、
ふと横に目をやると、
ユリの花が目に止まりました。
他の花に負けない
大きさと香りで、
存在感大きいです。
ユリを見て、
香りをかぐたびに
思い出すこと。
高校生のころ、
両親に頼みこんで、
音大の先生からピアノのレッスンを
受けていました。
その頃の私には
音楽で生きる道しか
見えなかったのです。
ある日、
いつもどおりレッスンを
受けていたのに、
先生の伝えたい表現を
私はなかなかつかめず、
悔しくて、悔しくて、
とうとう
こらえていた大粒の涙が
溢れだしたのです。
そのときの、
先生からの一言。
「あらあら、今日は大きなユリをたくさん生けたから、
花粉が目に沁みたのかしら?」
きっと先生は、
私の涙は悔し涙だと
気づいていたに違いない。
それをあえて言葉にしなかったのは、
「大丈夫、乗り越えられるよ!」って
伝えようとしてくれていたのかな。
その後まったく違う仕事をしていますが^^;
懐かしい、でもなんとなく苦い、
思い出です。
音楽って、
人生のいろんな経験を重ねることで、
演奏に味わいが出てくるのかなって、
今は思っています。